「正社員で働く」ということでモヤモヤしたこと

先日からこの本を読んでいます。

会社勤めではなく、フリーランスのように自由に時間と場所を選べるような働きかたを書いたこの本ですが、今日読んだ一説にこんな言葉がありました。

『退職後の資金を負担するリスクとコストを、企業と政府はほぼすべて労働者に押しつけており、その流れが逆転する気配はない』

数年前からしばしば思っていたのですが、退職時期、給与の額、働く時間、働く場所などなど、すべて企業に決められ、敷かれたレールの上で企業の許容範囲内で言われたとおりの仕事をする。大卒で入社して定年まで働けば約40年間、同じような毎日を送り、休日も、平日の夜も朝も、すべて働く会社が中心に回っている。そして勉強は、と言えば、業務に関係のある勉強をしたり、もうこれは、会社のための人生といってもおかしくないのではないか。

会社勤めでも「仕事は趣味の一部」という人ならいいけど、そんな人ばかりではなく、多くの人が会社の仕事を趣味にはしてなくて、休みの日にはストレス発散に田舎に出かけたり、飲みに出かけたり、。。。結局すべてが会社を中心に動いている。

さらに、国も「企業」がなくなったら税収入が激減すること、健康保険制度や社会保険制度が崩壊して保険料がバカ高くなる、仕事で消耗する人が減れば病院も、飲み屋も、鉄道も、衣料品も、コンビニも、ほんと、何もかも儲からなくなるのだ。

そして、会社の仕事に忠誠心をもって働いてきた人は、定年退職を迎えると行き場所がなくなり、その会社でしか通用しないスキルが使えず、高い医療費を払って病院に行き、たまには賃貸経営に騙されたり、。。。

結局のところ、定年退職までは企業は面倒を見るけど、それ以降のことは自己責任。副業禁止で退職後に通じるスキルを身につけることまでも拘束される。

稀に再雇用を認めてOBが働く職場をテレビでみるけれど、まだまだ少ないんだろうし。

定年後の生活コストなどを自己責任にするのなら、副業を認めたり、仕事から離れて自由にできる柔軟な働きかたを認めることが普通になればいいのに。

でもそれをすると、税収入が減ったり、社会保険制度が壊滅したり、経済がまわらなくなるからできないんだよね。。。

ぐるぐると考えが巡り、モヤモヤした一日でした。




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